兵庫県警の機動隊員だった男性が自殺したのは上司からのパワハラが原因だったとして、両親が県に損害賠償を求めていた裁判で、22日、県が賠償金およそ140万円を支払い謝罪することで和解が成立しました。
兵庫県警機動隊に所属していた木戸大地巡査(当時24歳)は、2015年10月、神戸市須磨区にある独身寮で自ら命を絶ちました。
両親は、大地さんが自殺したのは上司からのパワハラが原因だったとして、7年前、県に対しておよそ8000万円の損害賠償を求め提訴。
一審の神戸地裁は、パワハラ行為があったことは認め県に慰謝料として100万円の支払いを命じた一方で、自殺との因果関係はなかったと結論付け、双方が控訴していました。
大阪高裁での二審は去年10月に結審しましたが、その後高裁が和解するよう勧告し、協議が重ねられていました。
そして22日、「県が142万円の賠償金を支払い、パワハラで精神的な負担を掛けたことを真摯に反省し謝罪する」という内容で和解が成立しました。
和解を受け県警は「組織として重く受け止めている。一人一人が働きやすく能力が発揮できる警察組織の構築に努める」とコメントしています。