2010年、神戸市北区で男子高校生を殺害したとして、一審で懲役18年の判決を受けた男が、遺族に慰謝料などおよそ9300万円の支払いを命じた神戸地裁の決定に対し、異議を申し立てていたことが分かりました。
2010年、当時17歳だった男は、神戸市北区で高校2年の堤将太さん(当時16)を刃物で刺して殺害したとして、殺人の罪に問われ、一審の神戸地裁で懲役18年の判決を受けました。
男は殺意を否認し、弁護側は、当時、男が心神耗弱状態だったとして、控訴しています。
一方、遺族は、犯罪被害者を支援する損害賠償命令制度に基づき、男におよそ1億2000万円の慰謝料などを求めていて、神戸地裁は、男におよそ9300万円を支払うよう命じていました。
これに対し、男はきのう付で、命令を不服として異議を申し立てており、今後は、民事訴訟として神戸地裁で改めて審理が行われることになります。
将太さんの父・敏さんは「男が異議を申し立てることは分かっていた。引き続き闘うつもりだ」とコメントしています。