兵庫県神戸市東灘区の「甲南医療センター」に勤めていた26歳の男性医師が2022年に自殺したのは、長時間労働による精神障害が原因だったとして労災認定されていたことが8月17日に分かりました。
労災が認められたのは、神戸市東灘区の甲南医療センターに勤めていた当時26歳の専攻医の男性です。 男性は3年前から甲南医療センターで勤め、2022年4月から専攻医として勤務していましたが、2022年5月に自殺しました。
西宮労働基準監督署によりますと、男性が自殺するまでの1カ月の時間外労働時間は207時間に及び、長時間労働が原因でうつ病を発症したということです。
ただ、8月17日の会見で病院側は、「医師には自己研さんの時間も含まれていて、タイムカードの打刻の時間が全て労働時間ではない」として、男性の正確な労働時間は分からないと説明しました。
(甲南医療センター 山田浩幸副院長) 「労働と自己研さんの境は極めて難しい。どう判断するのか難しい」
(甲南医療センター 具英成院長) 「肉体労働で万博の労働者が時間外労働いいんじゃないかという話もあるが、医師というのは自由度の非常に高い職業であることは間違いない」
「本人の自主性の中で自己研さんあるいは、発展を目指すという職業的特徴がある」
病院が設けた第三者委員会による調査では、男性が自殺するまでの3カ月間の時間外労働は1月あたり142時間から197時間にも及んでいたということです。