2010年に神戸市北区で当時高校2年の男子生徒を刺殺したとして殺人の罪に問われている当時17歳の男の初公判が神戸地裁で開かれ、男は「殺すつもりはなかった」と起訴内容を一部否認しました。
事件の発生から10年10カ月後に元少年が逮捕された今回の事件。
神戸地裁前には傍聴券を求める人が列を作りました。
現在30歳の愛知県の無職の男は2010年10月、 神戸市北区の路上で当時高校2年の堤将太さん(当時16)の首などを折りたたみナイフで複数回刺すなどして死亡させたとして殺人の罪に問われています。
被告の男は28歳で逮捕されましたが、事件当時17歳だったため少年法が適用されます。
きょう、神戸地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で男は「刺したことは間違いない」と行為を認めた上で「殺すつもりはありませんでした」と殺意を否認しました。
検察側は冒頭陳述で「被告人には殺意があり、行為の善悪を判断したり自らの意思で犯行をとどまる完全な責任能力があった」と主張。
一方、弁護側は「犯行当時は通常の精神状態ではなく犯行が被害者を死なせる強度な行為という認識はなかった」とし、完全な責任能力があったとは言い難い心神耗弱状態だったなどと主張しました。
審理は午後からも続き、判決は今月23日に言い渡される予定です。