「長い間待ってきているのに国は無視をする」旧優生保護法巡る兵庫訴訟 高裁判決受け国が上告 原告が会見

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旧優生保護法を巡り大阪高裁が国に賠償を命じた兵庫訴訟の判決について、国は5日、判決を不服として最高裁に上告しました。

(原告 小林宝二さん)
「こんなに頑張っても通じないのかと思います」
「待って待って 長い間待ってきているのに、国は無視をします」

障害者や精神疾患がある人への中絶と不妊手術を認めていた旧優生保護法を巡っては、兵庫県の原告5人が起こした裁判で、大阪高裁は3月に、20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」を適用せず、国に4950万円の支払いを命じています。

国は、この判決を不服として、5日に上告しました。

上告を受け、耳が聞こえないことを理由に妻が中絶と不妊手術を受けさせられた原告の小林宝二さんは会見で、「差別されたままの人生は嫌だ」と怒りをあらわにしました。

(原告 小林宝二さん)
「裁判所で私が陳述したことが理解されなかった」
「手話通訳を通じて私の気持ちは伝えてあります でも国の態度は変わらない」
「謝罪もしない 解決もしない 本当に悔しいです」

また、脳性まひがある鈴木由美さんも、「普通に暮らしたいだけ」と胸の内を語りました。

(原告 鈴木由美さん)
「まだ闘うのと思いました 悪いことあれば謝るのが普通でしょ」
「本当にこの上告はしてほしくなかったです」

旧優生保護法の裁判を巡っては、兵庫訴訟を含む原告らが勝訴した4件の高裁判決について、国はいずれも上告しています。

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