■9300人が走る
姫路城マラソンが2月26日、2019年以来4年ぶりに開催され、フルマラソンと、1~5キロのファンラン合わせて9300人が参加した。
フルマラソンは午前9時に姫路城南側の大手前通りをスタート。
市街地を抜け夢前川を北上した。
男子は、夢前町塩田の折り返し付近で一般参加の秋山雄飛選手(須磨学園高出身)が集団から抜け出し、トップで夢前川を南下。
後続を大きく引き離して世界遺産姫路城の大手門をくぐり、2時間16分54秒の大会新記録で三の丸広場のゴールに飛び込んだ。
秋山選手は青山学院大時代に箱根駅伝の連覇に貢献した。
「レース序盤から足がケイレンしかけた。ゴールして泣きそうになった。久々に結果が報われた気分です」と語った。
女子は招待の横田歩選手(三木陸協)が2時間42分23秒で2019年に続いて優勝した。
■65歳でも世界記録
女子60~64歳のフルマラソン世界記録保持者、弓削田眞理子さん(ゆげた・まりこ 埼玉陸協)が招待選手として初参加し、3時間4分56秒で15位に入った。
「全国いろんなコースを走っているが、姫路は起伏もなくいいコース。同じリズムで走れる。カカシの応援も良かった」とレースを振り返った。
弓削田さんは2021年、62歳で大阪国際女子マラソンに出場し、2時間52分13秒の自己最高記録を打ち立てた。
「この5月で65歳になる。次は65歳の世界記録を狙います。
私は常に夢を追いかけている。一生現役です」と力強く宣言した。
■ゴミは重かった
4年ぶりの姫路城マラソンに、地元や他府県から参加した市民ランナーは「待ちかねた」「開催できて嬉しい」などと声を挙げた。
ボランティアグループ「グリーンバード姫路」のチームは、ビニール袋を手に、コースに落ちていた空き缶や紙コップなどのゴミを拾いながら走った。
午後3時の締め切り5秒前、手に一杯の袋を下げて全員でゴールイン。
メンバーは、「しんどかった」「いっぱいいっぱいだったが、無事に帰れた」「みんなで参加できてよかった」などと喜び合っていた。
(浮田信明)