【momocafe 濱尾萌夏店長】
「自然素材の木・石、そういった素材から作られているので、あたたかい空間になったらいいなと思っています」
赤穂城からほど近い場所にある、こちらの建物。黒塗りの塀には「COFFEE CAFE」の文字。手入れされた立派な庭があるここは、今年5月にオープンした「momocafe(モモカフェ)」です。
蔵を改装したという店内は、梁をそのまま生かした高い吹き抜けが印象的です。店長の濱尾萌夏さんにお話を伺うと…。
【萌夏さん】
「こちらは明治中期に建てられた、忠臣蔵の浅野内匠頭の家臣である、間喜兵衛(間喜兵衛光延)さんの邸宅跡に建てられた建物になっております」
築130年あまりという母屋が残るこの古民家は、赤穂市の市街地景観重要建築物に指定されているんです。なぜ、この蔵をお店に改装したのかというと…。
【萌夏さん】
「こちらが私の先祖代々の建物で、祖父母が他界したことをきっかけにここをリノベーションしました」
そう、萌夏さんは、この古民家に住んでいたご夫婦のお孫さんというわけなんです。
祖父母の住んでいた家の記憶を大切にしたいという思いで改装を始めましたが、作業はかなり難航したそうです。
【萌夏さん】
「片づけに約3年、時間がかかりました。できる限り自分でできることをしたいと思いまして。
もともと空間デザインを勉強していたこともあったので。」
萌夏さんは、以前 訪れたオーストラリアで現地の空間デザインに刺激を受けたそうで、お店のロゴも自身でデザイン。このリノベーションでは自ら図面を引いたり、壁の漆喰も大工さんに教えてもらい、自ら塗装を行いました。
【萌夏さん】
「一番こだわったところは、このタンスで、3つか4つくらい積み重ねて、カウンターとして生まれ変わらせたところ。あとは、ミシンとかも持ってきて台にしてみたりとか、いろんな工夫をしております」
カフェのメニューは、コーヒー専門店で修業したという経験をもとに自身が配合したオリジナルブレンドや、熱々のオリジナルグリルサンドがおすすめです。
モーニングやランチ、それぞれの時間で特徴のあるメニューが揃っています。
【訪れた人は―】
「もともと赤穂のカフェ巡りをするのが好きで、こういう古いお屋敷スタイルのお店がない。
時間がゆっくり流れているという感じ。ここでゆっくりコーヒー飲むのが好きです」
【萌夏さん】
「ご家族・友人などで、ゆったりと時間を過ごしていただけたら嬉しい」