神戸連続児童殺傷事件など重大少年事件の記録を各地の家庭裁判所が廃棄していた問題で、最高裁判所が全国の裁判所に対し、少年事件以外も含めて、保存期間が終了した全ての裁判記録の廃棄を一時停止するよう指示していたことが分かりました。

最高裁の内規では、一般的な少年事件の記録は少年が26歳になるまでの保存を求めていますが、史料的な価値の高い事件については「特別保存」として永久に保存するよう定めています。

しかし、小学生2人が殺害された1997年の神戸連続児童殺傷事件など重大少年事件の記録が廃棄されていたことが相次いでわかり、最高裁は10月25日付けで全国の高裁や地裁、家裁に対し、すべての事件記録の廃棄を一時停止するよう指示を出しました。

一連の問題を受けて最高裁は、「特別保存」の運用が適切だったかどうかを有識者委員会で検証することにしていて、方針が示されるまでの暫定的な措置とみられています。