気象庁は6月28日近畿地方が梅雨明けしたとみられると発表
線状降水帯とは、同じ場所で積乱雲が次々と発生して帯状に連なり、同じ場所で長時間にわたって激しい雨が降り続ける現象です。気象庁は、2021年の6月から線状降水帯が発生した場合に、「線状降水帯」というキーワードを使って、大雨災害の危険性が高まることを伝えるようになりましたが、6月1日からさらに一歩進んだ情報が提供されるようになりました。6月28日近畿地方が梅雨明けしたとみられると発表がありましたが、梅雨にの時期に関係なく線状降水帯は発生します。
同じ場所で長時間にわたり雨が降り続ける線状降水帯
大雨による災害の危険度が急激に高まることを伝えるため、気象庁は、2021年6月17日から線状降水帯というキーワードを用いて発生情報の提供を開始。そして1年後の6月から提供されるようになったのが線状降水帯の「予測情報」です。
神戸地方気象台 楠田和博 防災気象官
「6月1日から線状降水帯による大雨の可能性を半日前からお伝えしますとそういう運用を始めることになりました」
これまでは線状降水帯が発生した時に「発生情報」として伝えられていましたが、発生する半日ほど前の「予測情報」も発表されることになりました。
具体例
「近畿地方では、線状降水帯が発生する可能性があり、大雨災害発生の危険度が急激に高まるおそれがあります」
線状降水帯に関する情報=災害の危険度が急激に高まる
民間の船にも水蒸気を観測する機械を設置してもらい、海での観測地点を増やしたことや、スーパーコンピューターの発展で一定の予測は可能になりましたが、3回に2回は見逃しの可能性があるということです。
神戸地方気象台 楠田和博 防災気象官
「今のところ地方単位ということで、近畿地方で危険性が高まれば府県気象情報等において皆さんに呼びかけます。そういう情報を見ましたら、大雨となる危険性が高くなっているという風に思っていただければと思いますので、それに対する備えについて十分に対処していただければなと思っております」
気象庁は、今後も水蒸気の観測地点を増やしていくほか、大気の立体的な構造まで観測できる最新技術の気象衛星導入も検討しています。現在は近畿地方など広域での予測ですが、2024年からは都道府県単位で、2029年からは市町村単位での発表を目指しています。