奇跡のバックホーム 元阪神・横田慎太郎氏が講演 「自分に負けず、目標を持って前に」

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元阪神タイガースの選手で、2019年に病気を理由に現役を引退した横田慎太郎さんが兵庫県相生市で講演し、目標を持って前へ進むことの大切さを訴えました。

6月4日、相生市文化会館で開催された相生市善意のつどいで講演を行った横田慎太郎さん。

横田さんは2013年に阪神タイガースにドラフト2位で入団。 打って走れる外野手として活躍が期待されていました。

しかし、2017年のキャンプ中に体調不良を訴え、病院で検査したところ、思いがけない病名を言い渡されました。

横田慎太郎さん

「病院の先生から『大きな病気、脳腫瘍です』と言われ、その二言目に『横田君、一回野球のことは忘れてください』と言われ、野球のことを忘れなければいけない、そんなに大きな病気なんだと思い、頭が真っ白になりました」

復帰を目指してリハビリに励む横田さん。多くの人の支えがあったといいます。

横田さん
「たくさんのファンの皆さんから、手紙や千羽鶴が届いており、もう一回グラウンドで野球をしたい。そう思えたのは間違いなく、ファンの皆さんのおかげです」

2018年に育成選手として復帰。一軍の舞台を目指しましたが、病気が原因で低下した視力は戻ることはありませんでした。 2019年に引退を決断した横田さんに、球団は最後の花道を用意します。

横田さん
「やっと試合に出られる、やっとその日が来た。絶対に最後何かやってやるぞ。その思いに変わったのを今でも覚えています」

 

2019年9月26日、鳴尾浜球場での引退試合。横田さんは8回からセンターの守備につきます。

飛んできた打球を捕球すると、本塁へノーバウンド送球。 ランナーを見事アウトに。 このプレーは、「奇跡のバックホーム」と呼ばれ、ファンの間で語り継がれています。

横田さんは、「自分を信じて必死に野球と向き合ってきたことで、野球人生を素晴らしい形で終えることができた」といいます。

横田さん
「今苦しい思いをされている方、悩み苦しんでいる方、絶対に自分に負けず、自分を信じて、そして、目標を持って、目標から逃げず、少しずつ少しずつ、前に進んでみてください。きっと幸せが来ると思います」

横田さんは、今も目や足に後遺症が残ると言いますが、何気ない日常に幸せを感じ、感謝しながら充実した生活を送っているということです。

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