剣道部の練習中に顧問から危険な技を受け脳に障害を負ったとして、県内の男性が、神戸市にある六甲学院高校を運営する法人におよそ1億7200万円の損害賠償を求め提訴していたことが分かりました。
訴えによりますと、兵庫県内に住む32歳の男性は高校入学前の2006年4月、神戸市灘区の六甲学院高校で剣道部の稽古に参加した際、男性顧問から竹刀で下あごに「突き」の技を受けました。
相手の喉を突く「突き」の技は中学生以下は禁止されていたことから、防御する方法を知らず、技を受けたはずみで転倒し、後頭部を強打しました。
男性は事故後、頭痛や強い倦怠感、それに集中力や記憶力の低下などに悩まされ、高次脳機能障害と診断され、現在も就労が困難な状態が続いています。
男性は、学校側が安全に配慮する義務を怠ったことで障害を負ったとして、六甲学院高校を運営する学校法人上智学園に対し、およそ1億7200万円の損害賠償を求め、ことし2月、神戸地裁に提訴しました。
学校側はサンテレビの取材に対し、「係争中なので答えることができない」とコメントしています。