マスクの着用を求めてきた60代の男性に首の骨を折るなどの大けがをさせたとして、傷害の罪に問われた男に対し、神戸地裁は17日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
運送業の男(25)はおととし5月、兵庫県神戸市兵庫区の駐車場でマスクを着用するよう求めてきた60代の男性に対し、首に腕を巻き付けながら足をかけ後方へ転倒させ首の骨を折るなどの重傷を負わせたとして、傷害の罪に問われていました。男性は今も両手足にまひが残っています。
男は、これまでの公判で「起訴内容に間違いないが、正当防衛だった。」と主張。検察側は「被害者は歩行不能になるなど被害結果は極めて重大。」などとして懲役5年を求刑していました。
17日の判決で神戸地裁の西森英司裁判官は、「正当防衛や過剰防衛は認められない。」とした一方、「予想外の出来事で暴行までは考えていなかった。」として、男に懲役3年、執行猶予5年を言い渡しました。