■「不甲斐ない」
「トップリーグ」に代わり、ことし創設されたラグビー「リーグワン」1部のレギュラーシーズンが終了した。
コベルコ神戸スティーラーズ(神戸製鋼)は、7勝(うち不戦勝1)9敗(うち不戦敗2)、
勝点36で7位に終わり、ベスト4が優勝を争うプレーオフには進出できなかった。
1位の東京サンゴリアス(サントリー)とは勝点「30」差を付けられた。
5月14日、ファンクラブとの感謝祭で橋本大輝キャプテンは、
「リーグワン初代チャンピオンを目指していましたが、
7位という不甲斐ない結果に終わり、悔しい気持ちでいっぱいです」と挨拶した。
■痛恨のゴール失敗
1月8日のリーグ開幕戦はホームのユニバー記念競技場(神戸市)にシャイニングアークス東京ベイ浦安(NTTコム)を迎えた。
試合終盤、神戸が1点リードしていたが、浦安はキックパスを直接トライし、ゴールも決めて18-24と逆転した。
終了直前、神戸も左中間にトライを奪い、ゴールが決まれば逆転勝利の場面だったが、惜しくもゴールは外れ23-24で敗れた。
■波に乗れず
神戸は3戦目で初白星を挙げたが、その後も勝ち負けが交互に並び、ようやく最終戦で初めて連勝した(不戦勝を除く)。
コロナ禍で3試合が中止になったこともあり、波に乗り切れない新リーグ1年目だった。
しかし、ウイングの山下楽平(常翔啓光学園高-京都産業大)が今季11トライを挙げ、「最多トライゲッター」を受賞したほか、スタンドオフの李承信(リ・スンシン 大阪朝鮮高級学校)がリーグ4位の97得点を挙げた。
また2019年W杯代表のフルバック山中亮平(東海大仰星高-早稲田大)、突進力があるウイングのアタアタ・モエアキオラ(トンガ出身)、203㎝の巨漢ロック、JD・シカリング(南ア出身)らがスタンドを沸かせた。
■来季こそ
コベルコ神戸スティーラーズは、「神戸製鋼」時代に不滅の日本選手権7連覇を成し遂げ、トップリーグの初代王者にも輝いた。
今季で現役引退する橋本大輝キャプテンは感謝祭で、「来シーズンはトップ4に入り、優勝争いをしてくれると思います」と語った。
スティーラーズ、来季は巻き返せるか。
(浮田信明)