国の天然記念物で絶滅の恐れのある二ホンイヌワシのひなが、但馬地域の扇ノ山周辺で23年ぶりに誕生したことが確認されました。
5月7日、日本イヌワシ研究会の会員と兵庫県などの調査チームが、但馬地域の扇ノ山周辺の断崖絶壁の岩場にある巣の中で、白い羽に包まれた体長40センチほどのひな1羽がいるのを発見しました。
扇ノ山周辺のつがいは、県内で確認された2ペアのうちの一つで、去年の秋から求愛行動がみられ、ことしの2月には、研究会の会員で、二ホンイヌワシの観察を始めて50年の三谷康則さんが交尾の様子の撮影に成功していました。この巣でのひな確認は23年ぶりとなります。
二ホンイヌワシのひなは、順調に育てば6月上旬にも巣立ちを迎えるということです。