朝日新聞阪神支局襲撃事件から35年 亡くなった記者を悼む

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朝日新聞阪神支局に男が押し入り、記者2人が殺傷された事件から5月3日で丸35年を迎え、現場には亡くなった記者をしのぶ人たちが訪れています。

兵庫県西宮市にある朝日新聞阪神支局の1階には祭壇が設けられ、事件で亡くなった小尻知博記者をしのぶ人たちが花を手向けました。

この事件は1987年5月3日、朝日新聞阪神支局に押し入った覆面の男が散弾銃を発砲し、当時29歳だった小尻記者が死亡し、同僚の記者1人が重傷を負いました。

事件を巡っては、赤報隊を名乗る者から犯行声明が出されましたが、未解決のまま2002年に時効が成立しました。

支局内には、襲撃の際使用された銃弾や、当時小尻記者が着ていた衣類などを展示する資料室が開設されていて、事件の恐ろしさを物語っています。

また、事件発生と同時刻の午後8時15分には朝日新聞の阪神支局長と幹部らがしのぶ会を開き、黙とうを捧げました。

西見誠一阪神支局長 「事件から35年の月日が流れ、風化をどう防いでいくかが大きな課題となっています。自由な社会を脅かすわずかな動きでさえ私たちは容認するわけにはいきません。お願いです、事件のことを絶対に忘れないでほしい」

支局では例年、記帳台が設けられていますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2020年と2021年に続き2022年も見送られました。

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