17年前のJR福知山線脱線事故の際、先頭車両に乗り、大けがをした兵庫県伊丹市の男性がいます。
中学校時代の同級生も亡くし、今は音楽を通じて自身の経験を伝える男性の思いを取材しました。
事故から立ち上がった自分を知ってほしい。 山下亮輔さん(35)は、歌で伝え続けます。
伊丹市役所に勤務する山下さんは、大学1年生の時、大阪府内のキャンパスに向かう途中で事故に巻き込まれました。
山下さんが救出されたのは、事故から18時間後。
長時間足を挟まれていたことによる「クラッシュ症候群」と診断され、 今では装具と、杖が必要な生活を余儀なくされました。
自らも障害を負った上、事故では、中学校時代の友人を亡くしました。
17年という月日が流れても、友の無念を思う気持ちは変わりません。 山下さんは、18年目を歩み出します。
失った友への祈りと、決してあの日の経験を忘れないという誓いを胸に。