阪神淡路大震災 2代目の語り部 ~神戸・淡路で語り部シンポジウム~

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自然災害の教訓を語り継ぐ全国被災地語り部国際シンポジウムが、12月11日と12日、神戸市と淡路市で開かれました。

6434人が亡くなった阪神淡路大震災。2022年1月17日で丸27年を迎えます。

復興を遂げた神戸と淡路で開かれた第6回全国被災地語り部国際シンポジウム。全国の被災地から語り部たちが集まり、震災遺構やモニュメントを巡って、当時の爪痕や復興した姿を学んでいました。

(2代目語り部 米山未来さん)
何かを感じて、持って帰っていただいて、皆さんもさらに大切な人たちにも伝えていってほしい。

(山地久美子実行委員長)
(今回のシンポジウムは)語り継ぐということを実現するための、受け継ぐという方々がどんな人がいるのかということを、ひとつ形にしてみたいと思った。

語り継ぐことをテーマにしたシンポジウムでは、震災経験者が当時気づいたことや現状の課題について話し合いました。

(神戸商科大学名誉教授 神戸復興塾元塾長 小森星児さん)
神戸復興塾が手がけた一番ユニークなのが県外避難者の支援。はじめ行政は市外・県外に出ていったものは一切相手にしないと。

今回のテーマは、語り継がれた体験を聞いて育った「2代目の語り部」が受け継いでいくことです。このシンポジウムの実行委員のひとりで、宮城県南三陸町で語り部バスを企画するホテル観洋の女将の娘・阿部璃加子さん(21)。

(阿部さん)
母の姿を見て語り部をしていきたいと思った。変わりゆく街並みを見て、震災が本当になかったことになってしまっているような気がした。危機感を覚えて私は語り部をなかったことに本当にしたくないという風に思って、語り部をしようという決意に至りました。

避難所で日本語が分からず苦労したことから、スペイン語での情報発信を続けている女性の息子・ジェラルド・大城・セグラさん(27)。

(ジェラルドさん)
地震に対して、津波もそうなんですけど、そもそも来る、来てもなんとかなると思っているというか。そういうのをすごく感じることが多くて。

震災で寺が全壊。亡くなった人の慰霊行脚をしてきた住職の息子・明石寛成さん(27)。

(明石さん)
僕たちが今度引き継いでそれを人々の教化のために、防災・減災というところで今度はつないでいく。風化という言葉に対して今回の受け継いでいくということで、皆さんどのようにお考えなのかなと。米山さんに話を聞きたいなと思っています。

野島断層がある北淡震災記念公園で語り部活動を行っている男性の娘で、ライブ配信アプリで震災を伝えている米山未来さん(27)。

(米山さん)
淡路島に住んでいたので震災教育がしっかりとあった。語り部という言葉だったり震災遺構というものがすごく身近にありました。自分のすごく身近にあったものがいざ東京に出てみると、まず1月17日に全く阪神淡路大震災の話が友達とも出てこない。

2代目の語り部たちは、伝えることの難しさや記憶がないことを語る葛藤を明かしていました。

(山地実行委員長)
私たちはどうしたら語り継いでもらえるような場を考えられるかということを考えたいので、(語り部を)していない方とか関心ない方の意見を聞きたいので、正直な気持ちをそのまま伝えてくださいと。それがこのシンポジウムの意義なんです。

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