20歳男性が自身の体験と若者へのメッセージを語る
新型コロナウイルスに感染し、その後、回復した20歳の男性がサンテレビの電話取材に応じました。入院したくてもできない神戸の現状です。
神戸市に住む20歳の会社員の男性。異変を感じたのは3月29日でした。
Q、いつもと違うというのを感じて病院に
「ひざに力が入らなかったというか。なんかいつもと違う感覚があったのですぐに熱を測ってすぐに病院に行きましたね。微熱が37.4℃ありました。病院に着いたころには38.8℃まで上がっていて、そこから検査したらと言われて、10分~15分くらいで検査が始まった」
検査結果は陽性でした。
「とりあえず自宅に帰ってくださいと言われました。コロナウイルス感染と分かっていたので『電車とかバスには乗らないで』と言われて。歩くしかなかったのでそのまま家に帰りました」
38℃の熱がある中、1時間かけて、病院から自宅まで歩いて帰りました。
男性は3人暮らしで、家には基礎疾患のある母親が。
「とりあえず自分の部屋にドアを閉め切って。熱があってしんどかったですけど、ずっと寝ていた。食事は使い捨てできるような紙皿とかで。(母が)感染しないように手袋をつけて、マスクを二重にして、(風呂やトイレは)終わったら消毒してというのを毎回続けていました」
熱は3日間続き、血中酸素濃度は91%に。
病室に空きがない 若者は後回しで高齢者が優先
本来であれば入院が必要な状況でしたが…。
「(保健所から)95%を切ったら危ない。電話してくださいと言われたんですけど、ずっと病院が空いていなかったので家にいるしかない感じです。若者は後回しで高齢者が優先と言われて。病室に空きが今あまりないとか」
5日目に宿泊療養施設へ 「味がしない…」
感染発覚から4日目、ようやく熱が下がりました。
「(保健所から)最初のころは毎日朝と晩に電話が来ていて。『体調どうですか』と体温を聞いてとかあったんですけど…。だんだんそれがなくなって、気づいたら電話も来なくなった。ほったらかしになる感じもあった」
5日目、自分から保健所に電話をして宿泊療養施設に入ることができました。
「できたら入院したかったですけど仕方ないのかなと思いました。ホテルに入って2日くらいは味覚が。あまり味がしないなという感じでした。びっくりしましたね。本当に味が何もしなかったんで。いつまで続くんやろうという感じで」
いつ社会復帰したらいいのか… 男性は市中感染を疑う
しばらくの間、血中酸素濃度が95%を下回る状態が続いていましたが、次第に体調も味覚も改善。感染発覚から11日目の4月8日、自宅に帰ることになりました。
「そこで微熱があったりしたらホテルに残らないといけないと思うんですけど。何も症状がないので。電話診察するだけなんで、ただ口頭で言っているだけ。
『朝、熱は測りましたか』と聞かれて『36度5分平熱です』と答えて。『きょうでホテルを出ていいので帰る準備をしてください』と言われて出るという形ですね。
何もそこでもう1回検査とかはなくて。正直分からないですよね。
まだ陽性かもしれないじゃないですか」
市の基準どおりの対応でしたが、家族への感染を心配し、その後1週間、自主的に自分の部屋にとどまりました。
家族への感染はありませんでした。
「いつ社会復帰していいかも分からないまま…。分からないままというのが続きましたね」
男性は、感染経路について会社と通勤しか心当たりがなく市中感染を疑っています。
変異ウイルスだったかどうか保健所から連絡は入っていないそうです。
「電車通勤なので。そこかなとしか思わないですね」
若者の感染者が急増 40歳未満が42.8%
3月1日から5月16日の間で、兵庫県内の感染者1万9582人のうち
42・8%の8385人が40歳未満。
若い人の割合が急増。第4波は、20代や30代の死者も出ていて若い人でも重症化する傾向があります。
3月1日から5月16日の間で、兵庫県内の感染者1万9582人のうち
42・8%の8385人が40歳未満。
20歳での感染。若い人に伝えたいこと
「怖いですね。他の病気と比べて、若くてもこうやって自分みたいに症状があるっていうのもあるので、無症状だけじゃないんだなと思いましたね」
「むやみやたらに飲みに行ったりとか遊びに行ったりせずに
できるだけ今は若い人は家にいるようにと言いたい」
-2021年5月21日放送「NEWS×情報 キャッチ+」より