番組審議会

第495回 放送番組審議会

4月開催分
出席委員 6人

議事1  番組視聴・合評

「生まれ、生きる~不幸と呼ばれた子どもたち~」
(2021年3月21日(日)20:00~20:55放送分)

審議番組概要

2018年に神戸で始まった旧優生保護法を巡る裁判。かつて兵庫県で行われた「不幸な子どもの生まれない運動」のもとでは、障害者や遺伝性疾患を持つ人たちを対象に不妊手術や中絶手術を推進し、障害がある人を「不幸」とみなして生まれてくることを防ごうとした。一方で同時代に、障害のある児童や親を集め、生きる喜びを感じようと企画されたキャンプの取材映像がサンテレビに残っている。50年以上前の映像や資料から、当時「不幸」とみなされた人々の足跡をたどり、今、そして未来へつなげる。いのちとは何か、生きるとは何か。

委員の主な意見(要旨)
  • 「非常に丹念な取材を重ねており、突き当たった事実に真摯に向き合うという、クオリティの高い番組だった。」
  • 「怒りや批判をといったストレートな表現がないことが、逆に強く心に訴えられた。こういう手法もあるのだと感心した。」
  • 「『自分史』を残して亡くなった人、その中身を知りたくなった。」
  • 「『健常者に罪がある』という安易な攻撃性がないのがよかった。」
  • 「こういった問題に対し、表面的には進歩してきた現代ではあるが、まだまだ変わらない部分も多い。我々自身が当事者だというメッセージをもっと強くしてもよかった。」
  • 「非常に重たいテーマで、見るにはつらい部分がある。もう少し和らげる工夫があるとよいのでは。」
  • 「誰かを糾弾するのではなく、事実と向き合いながら、視聴者と同じ目線で進んでいくのが非常にわかりやすい。」
  • 「50年以上前の資料から、取材対象者を探し出した苦労と努力が素晴らしい。」

議事2  3月度視聴者リポート・資料報告

・2020年度放送番組種別について報告した。

・3月分の視聴者からの問い合わせ、意見、要望について報告した。