番組審議会

第437回 放送番組審議会

開催日  2015年3月10日(火)
出席委員:7人

議事 震災20年報道特別番組「いつかきっと~被災地の20年・障害とともに歩む~」
(1月25日〈日〉20:00~20:55放送)

審議概要
6434人の命が奪われた阪神・淡路大震災から丸20年が経過した。サンテレビでは、亡くなった方々への追悼、災害に強い街づくり、防災意識の向上などを企図して、1月17日当日は特別編成で臨んだが、それ以外の日にも関連の特別番組を放映した。この「いつかきっと」である。
幼い頃、神戸市内の病院で被災し、知的障害という後遺症を負った長田区の男性2人。震災で大きく傷つきながら「福祉の街」としての再生を目指すこの地域で成長した。2人の青年を通して、心の復興、コミュニティの再生とは何かを考える55分枠。
3月の審議会では、CMカット版(約47分30秒)を視聴・合評した。

委員の主な意見(要旨)
  • 「震災20年関連でも、こういう切り口での番組は見なかったように思う。そういう意味でも意義深い」(意見多数)
  • 「震災で運命が変わった2家族の、現実の姿を追った力作。震災を恨むことや、障害のあるなしに焦点を当て過ぎず、希望が見える内容だった」
  • 「追悼や街の復興の視点とは違ったもうひとつのテーマ。昨日今日手がけたものではなく、地道に取材する中で出会えた人たちだろう」
  • 「日常の生活をよく捉え、テレビカメラの存在を意識させない。相当量の素材から選んだ映像だと思われる」
  • 「タイトルが『いつかきっと』だが、『きっと』の続きがどうなるのか、視聴者が探り当てるヒントがあれば、更に深いものになった」
  • 「震災復興と障害者福祉という2つのテーマがあり、後者が取り上げ切れていない」(複数意見)
  • 「周辺の人たちの視点で描かれ、若者2人がどういう人間なのかよく分からない。障害者本人を中心に置くべき」
  • 「取材者と青年2人との間に信頼感を感じた。2人のこれからの歩みを、見ていきたい」