〈6/27 DeNA 6-8 阪神 (横浜)〉
勝:伊藤和
S:藤川
敗:山崎
↑!!!
伊藤和雄、9年目でのプロ初勝利。
これまで長かった。ケガに苦しんで再起を目指して、この日ようやく一軍登録となった。
正直言って継投がもうちょっとマシだったら、なかった登板だ。言い切れる。
しかしなんにせよチャンスは巡ってきた。1点ビハインドの8回裏、和雄は自分のピッチングをして、次のチャンスも掴んだ。
このときまさか勝利投手になるとは彼自身思ってなかっただろう。私も思ってなかった。
初回、糸原・糸井連打からのマルテ犠飛、ボーア来日初タイムリーで2点を先制。ボーアは初盗塁も記録。きっともうこれが最初で最後だ(笑)
しかしその裏、目測誤った近本が、先頭梶谷の「センターフライ」を捕れず2ベースにしてしまうと、先発岩貞はスルスルと2点を吐き出してしまい、同点。
近本がああいう打球捕れないの、わりと目にしてる気がする。なんでだ。気のせいかわからないうちになくしててほしい。
4回裏に勝ち越しを許すと、5回表先頭岩貞の打順には、早くもベンチが動いた。
ピリっとしなかったので代打を送ったのだろうし、実際にはこの5回表には糸井の2ランが出て逆転に成功もしたのだけど、急造のとてももろい橋の上を渡っている感覚はぬぐえなかった。ただ早く通り抜けてしまいたいだけの。
5回裏から能見さん、谷川、岩崎で1点ずつ失う。そりゃそうだ。彼らには相応の投げる場面っていうのがあるのだ。とりあえず行ってくれ、では100%のパフォーマンスを引き出せるわけがない。むしろ、1点でよくしのいでくれたほうだと思う。
8回表。二死1,3塁。一走上本が盗塁を仕掛けたとき、キャッチャー嶺井の二塁送球をマウンドの国吉がカット。三走江越の本塁突入に備えた好プレーのはずだったのだけど、タイガースにそんな賢いアグレッシブなプレーはないから、ただ国吉が上本の盗塁を無駄に許したように映ってしまった。
タイガースの物足りない部分が露呈した。
8回裏、伊藤和雄が投げている後ろで「I☆YOKOHAMA」のビッグフラッグの片付けが始まっていた。
試合は9回表で終わるのかな。私も半分諦めていたけど、ちょっとだけ心に火がついた。このまま終わらなかったらおもしろい。
9回表、守護神の山崎康晃に対して、先頭糸原と糸井、当たりは二人とも悪くなかったが、あっという間に2アウト。
だけど、4番マルテが四球を選び出塁。マルテ、本当に調子がいい。見極められている。
マルテの代走に植田海。
5番の打順は伊藤和雄だったから、代打に大山。
けん制をしないはずの山崎がプロ入り公式戦初のけん制を2球も続けた。驚いた。
帰塁する植田海のユニフォームがあっという間にアンツーカーの赤土色になった。
山崎のけん制はとても鋭くて的確だったから、これ以上の盗塁企画は難しい気がした。
だが直後、植田海はまたスタートを切った。
嶺井の送球も良くて、リクエストによるリプレー検証となったが、トップスピードのままベースに入った植田海の足が勝った。セーフ!
すごい。まずスタートを切ったこと。2アウトなんだぞ?
ただ足の速い選手だったのが、本当に足のスペシャリストになってた。
この盗塁が山崎にめちゃめちゃ効いた。
大山も見極めてフォアボール。
そして、この日、伊藤和雄とともに一軍へ上がってきたサンズ。
レフトで即スタメンだったが、4打席とも打てていなかった。
5打席目。代えられずに残っていたのがウソみたいだ。
4回裏の守備では、スライディングキャッチの好プレーを見せていたとはいえ、今のタイガースは、ころころと選手が入れ替わるからだ。
山崎の4球目。少し甘くなった変化球をサンズが踏み込んで捉えた。そのまま思い切り引っ張ると、打球は低いながらも迷いなく、レフトの方へぐんぐん伸びていって、、、
サンズ!ホームラン!逆転の!3ラン!!!!
わわわわわわわわわわ!!!!
すごい!すごい!すごい!!
9回の、「あと一人」からの逆転。
やられることはあっても、やることはないもんだと思ってた!いやマジで!
走って帰ってくるサンズを、みんなバシバシハイタッチして出迎えた。誰一人として「エア」ではなかった。わかる。
そして、9回裏、2点のリードを持って球児。
すべての塁を埋めてしまい、ハラハラさせられたが、力で押して最後のバッターをレフトフライに打ち取った。
かっっ・・・・た・・・
か、勝ったぞーーーーー!!!!!
ベンチでは、みんなが笑顔で伊藤和雄に拍手を送った。
プロ初勝利、おめでとう!
今日の勝利がほんと嬉しいよ。ほんと、嬉しいよ。
[今日のマルテ]
9回表、サンズにハイタッチするマルテは帽子逆さにかぶってた。糸井もだった。
逆転のおまじないが通じたんだ!