全員野球!

この季節になると、野球がない日の朝、スマホを見るのが怖い。
『桑原引退』の文字が飛び込んできたのは20日。その日のうちに会見が開かれ、桑原が今季限りで引退することを語った。
2度のトレードでタイガースへやってきた桑原を見出したのは、当時の金本監督。
「あれは打てん」と、「バッター金本」の目線での桑原評には期待でいっぱいになった。
そして2017年。そのとおりになった。
“真っスラ”で打者を手玉にとり、チームに欠かせないセットアッパーになって、最優秀中継ぎ賞というタイトルも獲得した。
それまでの過去9年で一番登板機会の多かったのがルーキーイヤーの30登板。あとは数えるほどしか一軍では投げていないという選手が、こんな風に花開くことがあるんだって、私だけじゃなく、多くの選手やファンが桑原の活躍に希望をもらったはずだ。
桑原、ありがとう。

〈9/21 中日 2-3 阪神(バンテリンドーム)〉

勝:岩崎
S:スアレス
敗:R.マルティネス

なんとか無失点で粘っていた秋山だったが5回まで。6回から継投に入った。これでいいと思った。

だが、この後を託された小川が一死しかとれず降板。
ベンチでは悔しくて唇かみながら時々首を振ってた。
代打福留が準備する中、マウンドに上がったのは及川だった。

これはいいのか!?
こないだガツーンと打たれて負けたのはこの組み合わせではなかったか!?
でも面白い対戦には違いない。
ちょっとドキドキしながら見てたら、福留さんをセカンドゴロに。
乗り越えた!及川が自分で乗り越えたよ!
が、ここで併殺取り損ねたことで、束の間、次の京田に同点のタイムリーヒットを打たれる。

そして試合は、9回へ。
6回の守備から出場していた島田が先頭の打順。
矢野監督って持ってるんかもしれんな。
島田はセカンドへの内野安打。速い。

そして次は極度の不振に陥っているサンズ。
サンズはこの日も当たりがなかった。
だがサンズのこの打席がめちゃめちゃ良かった。ちょっと泣けるぐらい。
カウントを悪くしても島田が走るのを助け、そして島田はそれに応えた。この盗塁は価値があった。
無死2塁のランナーを、サンズが還せるか…そう思って見ていた8球目。見逃せばボールだったと思う。悪球に窮屈にバットを当てにいった。サンズが右打ちした。島田は3塁へ進み、一死3塁の形が出た。
変な言い方になるが、素晴らしいファーストゴロだった。
チームバッティングに徹したサンズ。ものすごい不格好だったけど、それがまたかっこいい。
ベンチに戻ると「上からこうやって当てたんや!」というジェスチャーをして笑うサンズ。そのジェスチャー、サンテレビの中継で確認できるだけでも4度。「上からこうやってな」「バットこないしてな」「こうやってな上からな」…多ない!?(笑)

そしてこの日スタメンだった木浪が値千金の犠牲フライを決めた。
これも簡単じゃない。
この日は守備の判断ミスがあったり、三度の打席でも凡退。
代打の糸井や原口がいた中で与えられたチャンス。
すごいことだ。

チーム状況は、投打ともに苦しい。
けれど、いつもはベンチで待機しているメンバーがしっかり勝利を運んでくれた。
「全員野球」と声出しをした木浪がヒーローというのは、かなりイケてる。

明日もな!

[今日のマルテ]

2-2同点の8回表。
一死1,2塁で打席が回ってきたマルテは、併殺打に終わった。
悔しくて悔しくてベンチで頭を抱え込むマルテの肩に優しく手を置いた選手がいた。
勝ち投手の権利を得ながらも後続が打たれ勝ち星がなくなった秋山だった。
優しいな秋山。。
あんなポンコツの4番にさ…。

…って誰がポンコツやねん!明日打つわい!

This entry was posted in コラム. Bookmark the permalink.