〈10/28 オリックス 0-8 阪神(京セラドーム)〉
勝:村上
敗:山本
『関西ダービー』が日本シリーズで実現するなんて、夢には思っててもそれを口にするとただの寝言になってた。
オリックスがいくら強くなっても、タイガースが遠く足元にも及ばなかったからだ。
優勝を掴んでもCSで勝ちあがらないといけないというハードルも存在する。
しかし今年、59年ぶりに実現。
もう歴史上の出来事やん…
いよいよここまできたけれど、オリックスは三連覇を成し遂げ、昨年は12球団の頂点にも立ったチーム。
初戦はNPB屈指のピッチャー山本由伸の先発で、何かの間違いでも起こらない限り……
勝った。
まじか。
さぁ行こう!(なんやこの前置き)
交流戦でも対戦した山本相手の村上のリベンジマッチ。あの日負けてしまい、その村上のリベンジの舞台がここ、日本シリーズだなんて…いや、あの日村上は互角に投げあった。負けたのは打てなかった打線のせいだった(2安打)。
リベンジするのは野手たちだ。
でも今日は全く打てないという気配ではなかった。山本は完全ではなかった。初回の中野のヒットのおかげかもしれない。
5回表。佐藤輝明がヒットで出塁すると盗塁を決めた。岡田監督はサインだとは言わないけれどここはサインなのだろう。
続くノイジーのライトフライで一死3塁という形をつくり、7番DHに入った渡邉諒が、…あ!そう!この日本シリーズの初戦のオーダーは、DHになべりょ!
打順はいつもどおりほぼ固定だが、DHを7番に入れ、坂本は9番。木浪は「8番」のまま。
この渡邉諒が犠牲フライでも打ってくれれば、というところでタイムリーになった!タイガース先制!
詰まった当たりでもなんでもヒットはヒット。タイムリーはタイムリー。アウトカウントを増やさなかったことは大きかった。
この攻撃が呼び水となり、木浪も打って、1番近本,2番中野の連続タイムリーまで飛び出した。
あれほど「普段通り」を言ってきた岡田監督がこの日本シリーズを前に「普段通りできるわけがない」と言ったように、緊迫する対戦の中で、選手たちは「普段通り」の攻撃を見せてくれた。
繰り返すが相手は山本由伸。この猛攻はすごかった。
こう着していたゲームが動き出したその裏。気を付けなければならないイニングだ。ここで村上が失点するようならこの試合の行方はわからなかった。…が、村上-坂本のバッテリーが楽しすぎた。
森友哉の上がり過ぎた打球が天井裏に入り球場ルールで2ベース。これは助かった。
次の頓宮への8球目。低めゾーンのストライクできっちり三振をとったのは坂本のフレーミング。
次の紅林にこの日初めての四球を与え、一死1,2塁。
そしてゴンザレスには粘られるのだが、ファウルになるたびに坂本が笑みを見せる。打ち取れないことに村上が焦りを感じてしまわないように。
笑いながらサインを出す坂本に、村上も笑って応える。このシーンが本当によかった。
シーズンをかけて培われた二人の信頼関係がよくわかる笑顔のピッチング。まだピンチは続いているのにバッテリーで会話でも楽しんでいるような様子に、誰も邪魔できない嫉妬すら感じるような場面だった。
こうして村上は実に楽しそうに7回100球。1点も許さないまま後ろに繋いだ。
終わってみれば野手もよく打った。
近本、中野が猛打賞。
大山を除くスタメン野手全員がヒット。その大山にしたって3四球。6回の追加3点も大山の四球から始まったことは大急ぎで言っておきたい。
大量得点で守られたゲームは、加治屋と岩貞でクロージング。
出来すぎだが、いつもやってきたことができればこのシリーズも勝てるということを知ったのは絶対に大きい。
原口の威勢のいいバモスで始まって、明日も続く。
[今日のノイジー]
6回にも繋ぎのヒットを打ったのだけど、5回のライトフライは本当によかったと思うのだよ!
ノイジー、自分はアウトになったのにサトテルが3塁に進んだのを見届けると、手を叩いて「よしっ」ってやってる。
役割を理解し仕事を完遂したノイジーに大きな拍手を!