〈5/24 阪神 1-3 巨人 (甲子園)〉
勝:森福
S:カミネロ
敗:桑原
5回裏。
吉川の投じた2球目を顔面にうけ、鳥谷は倒れた。
権田トレーナーがすぐに駆け寄った。鳥谷は自分に起こった事態を正確に権田トレーナーへ伝えたと見られ、流血する鼻をタオルで抑えてベンチに自分の足で歩いて戻った。
だからって全く安心できない。鳥谷は絶対に人前で弱いところを見せない。彼にとっては「同情」は敵。
大怪我なんじゃないか…。
その後すぐに病院へ向かったけど、これを書いてる今は続報がない。
この鳥谷のデッドボールで、ベンチに動揺が充満した。監督もコーチも。
勝てた試合を落とした。
好機に打てなくてベンチを蹴った監督は、何に、誰に、怒りを抑えきれなかったのだろう。
代打の隼太にはなんと言って送り出したのか。
好きに打たせてきたルーキーの糸原にバントをさせるなら、今日のグラウンドは転がらないよ、と誰か教えてやれなかったか。
糸井に不調があるなんて、正直知らない。だから打てなければテレビも新聞も、ファンも、あなたのことを口にする。糸井よ、これが阪神タイガースだ。
8回表、マウンドに上がった能見に交代を告げた。継投については言わないでおく。この交代の仕方だ。
昔エースと呼ばれた男へ礼を尽くせ、などと言いたいんじゃない。一緒に戦う男の血を見ても、独り、無失点の好投を、勝つためのピッチングを、今まさに続けている先発投手への礼儀はないのか。
能見は、上がったときから桑原が来るまで足でマウンドをならすのをやめなかった。
みんな未熟だ。
選手はもちろん、監督もコーチも。
ならばノックを受けさせる前に、ノックの練習はできないだろうか。
調子がいいときは、気分のままの野球ができる。
だけど、ひとつふたつ、負けたとき、次に勝てる方法を知らない。
だけど、こんなにもっていうぐらいいつも何か学んでいる。そしてまた明日試合をする。やれることはたくさんある。
鳥谷、立ち上がって、歩いてくれて、ありがとう。
でも、あなたの強さに、なんと言っていいかわからない。
強くなりたい。
[今日のキャンベルちゃん]
「鳥谷の代わり」だったけどサードを守った。
いてくれて、ありがとう。