(昔話のつづきです。つづきものです。よかったら(1)からどうぞ。)
しかしまぁ、たいしたもので、甲子園球場の安全を見守る警備員さんたちはすぐにやってきた。
それにしても多い。そう思って見ていたら増えたのは警察官であり、あまりの速さに、この球場では悪さはできんな、と悟ったものだw
お巡りさんたちは、両チームのファンの間に入り、収まりそうにないケンカの仲裁に入っていった。
なかなかごちゃごちゃが収まらないので、同じレフトスタンドの離れたところから、私たちのいるケンカの方向に向かって「帰れ!帰れ!」のコールが沸き起こり始めた。
おおもう…スタンドは無茶苦茶だ…
((__;)
そうこうしてる間にもタイガースは景気良く点を積んでいく。
私とマルモク2号は、スタンドでおこっている様々なごちゃごちゃなどそっちのけで、グラウンドに声援を飛ばした。
「ひやまぁぁぁ!!」
など(笑)。
野球を観にきたのだ。お金を払ってね。お酒の入ったケンカなど見ている暇はないのだ。
やがて、ケンカの当事者たちは、お巡りさんたちとどこかへ消えてった。
スタンドに日常が戻ってきた。
…はずだったが、 お巡りさんはまだいた。
明らかに近くにいてしまった私たちに、お巡りさんがちょいちょい状況を尋ねてくる。
ワッショイの合間だったりするから、一言二言返すのが精一杯だった。
最初に殴られたタイガースファンが、被害届を出したそうだ。
そうすると、「事件」として取り扱われるのだ。
「ちょっとここじゃなんだから」と、通路まで連れていかれた。
ここじゃなん、ってなんすか!?
試合中やっちゅうのに!
その通路には、先客がいて、別のお巡りさんに、熱弁をふるっていた。
いわゆる「関西のおばちゃん」だ(笑)。
「もー怖かったわーあのコら急にあんななってー」
私と2号の出番はなかった。
とめどなく雄弁なこのおばちゃんに安心してお任せすることにした。
お巡りさんもそのつもりだったに違いない。
巡「ちょっと署まで来て協力してもらえませんか?」
よかった。これでおばちゃんが行ったら席に戻れるで
(´ー`)ノ
しかし、それもつかの間、一瞬の安堵に過ぎなかった。
おばちゃんは抵抗したのだ。
「いやっ、うちものすご遠いしあかんわー!○○から来てるんやもん」
「そこをなんとか」…食い下がるお巡りさんをモノともしなかった。というかその場からすでにフェードアウトしかかっていた。
お巡りさんが見た。
私たちを。
いやいやいやいやいやいやいやいやいや…
私とおばちゃんちは反対方向やけど、遠さで言えば私も変わらん!
巡「すぐそこなんでちょっと署まで来てもらって証言をお願いしたいんですよ」
知ってる。甲子園署でしょうが…
れ「試合中に戻ってこれる!?」
巡「いいえ。」
れ「えぇぇっっ!!…チ、チ、チケット代はっ!?」
巡「市民の方の善意のご協力をお願いしています(やんわり)(払えませんがな)」
…まさかやで…
まさかの試合放棄…
そんなん………