恐るべしドラゴンズ…

〈9/5 中日 2-8 阪神 (ナゴヤドーム)〉
:能見
:濱田達

3回表。
ドラゴンズ先発濱田は、このゲーム二つ目の四球を、先頭鶴岡に与えた。
能見がバントで一死をもらったが、ここから悲劇は始まった。

変わらずボール先行する濱田。
1番・鳥谷に四球。
ベンチでは肩を揺らすほど鼻息が荒くなる友利コーチ。
一死1,2塁、大和。
サード・エルナンデスはもう悟っていたのか、参観日のお父さんのように後ろに手を組んで突っ立っている。ボールは飛んでこないらしい。
大和にはストレートの四球。
塁が埋まった。全部フォアボールの走者だ。

友利コーチ…デニーは、マウンドへ歩を進め、濱田を正面にすると、怒鳴りつける。

「気合入れろお前ぁ!!」

そんなふうに読めたのだけど遠からずと思う。
濱田のその顔に血の気はない。
審判止めたってくれ…と無茶を思う。テレビから目を逸らせない私。

満塁でマートン先生。
その初球をキャッチャー杉山が逸らす。
よりによってこんなときに…いや、体が硬直してしまって…。
そして二球目を痛打され、失点。

尚、一死満塁で4番福留。
打たれるならまだマシだったのかもしれない。
ここで一番やっちゃいかんのは、押し出し。…だった。

谷繁監督が、ピッチャーの交代を告げる。
マウンドに行ったデニーは、濱田に早く帰れと一瞥をくれた。

ベンチへ戻る濱田。
コーチ陣から一番離れた隅っこへ立つ。座れない。
自分の行動はもう自分では決められなくなっている。

森ヘッドが、ベンチへ通じる出入り口で「来い」と合図をして、濱田はゆっくりカメラの届かないところへ消えていった。
デニーは何かをノートに書き留めていた。

・・・・・。

怖い…なんてもんじゃない。

このあと、登板する羽目にあった小熊も、ゴメちゃん、上本に連続タイムリーを浴び、そしてエルナンデスがトンネルするという「あぁやっぱり」という必然が起こり、打者一巡してもアウトカウントが増えていなかったため、鶴岡が犠飛を決め、打たなくていい能見がやっと長いこのイニングを終わらせてくれた。

ドラゴンズベンチのやってることはこれで正解なんだろうか…
恐怖政治そんな言葉が頭をよぎる。
何も私が心配しなくていいことばかりで頭がグルグル回ったが、私はやっぱりまだまだ甘かった。

濱田は、この試合中に寮に強制送還されたそうで…。
おお…

これでタイガースが逆転負けなんかしたら誰も得せん試合になったと思うから、勝ってよかったと思うことにした、まる。

[今日のゴメちゃん]
3回、タイムリー!
あの流れなら当然かもしれないけど、不調に悩むゴメちゃんには簡単ではなかった。
いい当たりではなかったのがその証拠。
そのタイムリーを打ったのは、以前ルナからもらったバットだって。
ルナを慕うゴメちゃん、いつもアドバイスをくれるルナ

ありがとうルナ!

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