この連載もはや2年。数年前に某スポーツ紙で連載していたコラム「当世おんな心」の続編という形で機会をいただき、季節や時事ネタにからめながら恋事情を綴ってきた。とはいえ2年ともなるとクリスマスやバレンタインなど年間行事も二巡し、三巡めはどうしようかというところで、いったん最終回を迎えることにした。本連載にあたり、多くの方に取材協力をいただき、読者の皆様からは様々なご意見や叱咤激励をいただいた。満足のいく内容だったものもあれば、後から書き直したいと思ったものもある。そんなこんなの思い出が走馬灯のように駆け巡りながら迎える最終回。恋事情の最終回にも、人それぞれドラマがあるようだ。
別れたオトコに未練を残すA子は、「最後の思い出に1日だけアナタの時間をください」と、ドライブデートを決行した。ところが交際中と打って変わって、態度が終始サムイ彼。昼飯はコンビニ、喉が渇いても喫茶店にすら寄ってくれず、ペットボトルで済まされる始末。もちろん彼女の未練は断ち切れたが「最後くらいはスマートに締めてほしかったです」
モテモテB子の周りには、常に「しつこい男」がつきまとう。そのため、わりとキッパリ「ヨルナ、サワルナ」オーラを放つ彼女だが、男たちが去ってしまうと無性に寂しくなってしまう。「あんなに煙たがっていたはずなのに、ピタリと連絡がなくなると、どうしてるかなぁと気になって……」
C子の恋の終盤は、いつもやんわり自然消滅。それゆえ、次の恋との境目がビミョーで、二股疑惑の揉め事が頻発する。「中途半端だとわかっているケド、ヒトリになってしまう時間が一日でもあると怖いんです」
「もう二度とアンタとなんて」と心に誓えど、最後はホロリと涙がこぼれる恋事情の最終回。終わりよければ全てよし、小うるさい束縛ババアも離れてしまえば、「アア、一途でステキな女性だったナ」なんて具合に美化される。
ここで一句。
最終回 恋の終わりに 似た寂しさよ
ということで「当世おんなの恋事情」これまで応援いただき、本当にありがとうございました。また第三弾でお会いしましょう。
2015年10月28日
筆者 堀内優美