大変ご無沙汰しております。
書く書くと言いながらなかなか続編を書くことができず、あっという間に2022年のプロ野球シーズンも始まってしまいました…。
今回は2022年の『サンテレビボックス席』中継を3月31日に控えたこの状況で、ぜひとも皆様にはサンテレビボックス席を楽しんでみていただけるよう、非常に残念で悔しい試合となった3月25日の開幕戦での取材などで感じたことを記せればと思っております。
このオフの『熱血!タイガース党』では矢野監督、平田二軍監督、タイガースの選手たちにスタジオへお越しいただきました。3月18日の放送で、「名場面集」と題してそれぞれの印象に残るひとことをまとめたのですが、あらためてそのあたりをご紹介いたします。
矢野監督はよく「俺たちの野球」ということをおっしゃいます。なんとなくイメージはできるのですが、実際に何が「俺たちの野球」なのかをぜひとも番組の中ではご説明していただこうと思っていました。「最後まであきらめない。挑戦し続ける。ファンを喜ばせる。」ことが矢野監督の言う「俺たちの野球」です。
3月25日の開幕戦、初回の攻撃から塁に出た近本選手と中野選手が盗塁を仕掛けました。
結果は二人ともアウトでしたが、「今年も隙あらばタイガースは走ってくるぞ」という意思表示ができたのではないでしょうか。「挑戦し続ける」という意味では、その試合、一度アウトになった中野選手は盗塁をその後成功させました。
今シーズン最後まで「挑戦し続ける」野球をぜひとも見たいと思っています。
「最後まであきらめない」ということも、開幕戦では出たのではないでしょうか。
3回表の1アウト1塁の場面でマルテ選手のサードゴロに1塁ランナーの中野選手は封殺され、ダブルプレーを狙われますが間一髪でマルテ選手がセーフとなりました。これも少しでも手を抜いてしまうとアウトになったプレーです。こういう意識がチームに根付いているのは矢野監督の言葉の効果ではないでしょうか。その後打線がつながり、得点が入ったというのも、「最後まであきらめない」というプレーのたまものでしょう。
逆転されて迎えた最終回でも守護神・マクガフ投手を相手に2アウトからロハス選手のフォアボール、小幡選手のヒットで一本出れば逆転サヨナラという状況までもっていきました。最後は力尽きましたが、3シーズンぶりに満員御礼となったスタンドは最後まで盛り上がりました。「最後まであきらめない」というプレーがファンの心を揺さぶったのでしょう。
このコラムを執筆している現段階では開幕から4連敗のタイガースです。「ファンを喜ばせる」という意味ではまだ私を含め喜ぶことができていません…。なんとか勝って喜びたい!早く喜びたい!31日の『サンテレビボックス席』でその喜びをみんなで共有できればと心から願っております。
31日の先発投手には秋山投手が有力視されています。秋山投手と言えば、カープ戦に数多く投げている印象があります。昨年も24試合登板したうちのなんと10試合が対カープでした。「正直投げづらかった」という話を、今年1月に『熱血!タイガース党』にご出演された際には話されていましたが、結局カープ戦で今シーズンを秋山投手は迎えそうです。「毎回どうしようか工夫しながら投げている」という話もありましたので、どのような工夫をしながらカープ打線に立ち向かうのか、31日の中継ではそのあたりを視聴者の方々に印象付けられるよう、ディレクターとして私も頑張ります!
秋山投手と言えば、あまり具体的な目標や、「タイトルを獲りたい」などを宣言するようなタイプでは無い印象がありました。2020年シーズン後に、スタジオへお越しいただいたときは「タイトルは特に狙っていません」とおっしゃっていたからです。それが今年のオフには「今シーズン15勝」という具体的な数字も上げていました。その影響を与えたのは青柳投手だそうです。番組の本番でも話されていましたが、昨年青柳投手が「13勝」という言葉を常々口にし、それを達成したことにすごく刺激を受けたそうです。本番前の楽屋でも同じ話を秋山投手はされていたので、本当に刺激になったのでしょう。
140キロ前後の直球と、カーブなどを武器に良いコントロールで次々と打者を打ち取る秋山投手は、個人的に見ていて本当に楽しいピッチャーです。秋山投手の今シーズンに“カケル“思いを楽しみにしています。
開幕戦の取材で個人的に大変感動したことがあります。それは先にも記しましたが、入場者数の制限が解除されたことにより、開幕戦は35000人ものお客さんで満員となったことです。1回表、開幕投手の藤浪投手が投げた1球目がストライクとコールされた瞬間の、拍手やメガホンをたたく音の大きさは昨年までとは比べ物にならないものでした。やはり満員のお客さんがいるのはいいものだな、としみじみと感じました。
31日の『サンテレビボックス席』初戦はマツダスタジアムからの中継です。昨年入団したばかりの佐藤輝明選手や中野選手などは、初めて感じるアウェーの雰囲気ではないでしょうか。熱いカープファンの応援のなか、どのようなプレーを2人が見せてくれるのかも注目して中継へ臨みたいと思います。
解説には昨年現役を引退された鳥谷敬さんが初めて『サンテレビボックス席』の放送席に座ります。走攻守すべてにおいて高いレベルで活躍し続けた鳥谷さんが何をお話されるのか、それも楽しみながら視聴者の方々に見やすい映像・音声をお届けできるよう努めてまいります。今シーズンもプレーボールからゲームセットまで!『サンテレビボックス席』をよろしくお願いします!