第4回 サンテレビボックス席ディレクターの裏側は?② ~サンテレビのスコアブック~

スポーツ部へ配属されてからプロ野球中継の業務へ就くまでに覚えないといけなかったのがスコアブックの書き方です。私は野球を観ることは好きですが、野球部に所属したことは無かったのでスコアブックの書き方など一切分かりませんでした。
中継がある日以外にも、取材などで球場に伺う機会があります。そのときにスコアを書けないと、その日にどういったプレーがあったのかをすぐに撮影した映像から抜き出して編集することができません。後々その試合のスコアブックを見返したときにすぐに「あのときのあのプレーだな。」と思い出すこともできます。

「これが書けるようになってや!」
と渡された見本を見ても、何がなんやら…。「わからんやろ?」と嬉しそうに言う先輩に一つずつ意味を教えていただきました。

スコアブックの書き方参考

「○」は見逃しストライク
「●」はボール
「V」はファウル

などという感じです。残塁すれば「ℓ」をその走者のところにつけたり、暴投で進塁した場合はそこに「WP」を書いたり、などもあります。一球たりとも試合中は目を離すことができません。なかなか一試合集中してつけることは難しいなと感じました。

実はサンテレビ独自のローカルルールのようなスコアブックの書き方もあります。「ダブルプレー」のつけ方や、「イニングの先頭打者が出塁したとき」のつけ方などです。

あらためて会社に置かれているスコアブックを見ると、タイガースファンにとって「宝の山」だなと感じます。掛布雅之さんや、真弓明信さん、王貞治さんのお名前や、日本一になったシーズン、日本プロ野球最長試合となった1992年のあの試合…。

先人たちの残して下さったスコアブックとサンテレビに残る中継映像を観ながら、来たる開幕に備え、「こういう中継のやり方があったか!」などを研究し、中継に生かしたいと思います。
なんとかそれなりにスコアブックを書けるようになり、いよいよ中継の業務に就きます。次回は「本社ディレクターのお仕事」を書かせていただきます。お楽しみに!

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