〈10/13 阪神 3-10 DeNA(甲子園)〉
勝:ジャクソン
敗:高橋
よりによって、負ければシーズンが終わるという日に、こんな大敗ってあるか。
才木と遥人で一つも勝てない未来は頭になかった。
2回に4失点。
7回には6失点。
先発もリリーフも打たれ、打線も最後まで繋がらず、負けるべくして負けた。
2005年のロッテとの日本シリーズほど惨めに感じることもなく、2008年の中日とのCSほど燃え尽きるような感情も湧かず、途中からはただ茫然とテレビを眺めていた。
9回裏、代打原口がホームランを打つまでは。
捕手二人を使っているから、実質第三捕手の役目の原口を代打で出すことは本来ならあり得ない。
8点差つけられた9回裏の攻撃に、代打原口を送った理由はなんだろう。敗色濃厚な8点差だからこそ出せたとも言えるか。
だけどなんとなく、岡田監督自身が原口のホームラン、最後に見たかったんじゃないかなぁって、思ってる。
カウント2-1から迷いなく振り切ったバット。打球は最短レフトポール際へ飛び込んだ。
勝ち負けだけで語ることなどできない原口のホームラン。
2023年4月2日の京セラドーム。
1ストライクから代打に原口を送った岡田監督。あの日も原口はホームランを打った。岡田監督2年間のチーム1号ホームランだった。
あの日、岡田監督がホームランまで予想して送ったとは言い難いが、今日の最後のホームランは岡田監督と原口には必然だったような気がする。
ダイヤモンドを一周してベンチへ戻った原口に「ようやった」でもなく「ナイス」でもなく、岡田監督は「ありがとう」と口にした。
だめだ…このまま終わりたくないぞ…とてつもなく寂しくなった。
しかしもう遅かった。
初回に先制ホームラン打って甲子園を元気にしてくれた森下で、2024年のタイガースの、岡田監督の2年間の闘いは幕を閉じた。
一番長くやりたいと願ったポストシーズンは、あっけなく最短で終わってしまった。
試合後、心残りはあるかと問われた岡田監督は、
「全然何にもないよ。別にないやんか、なんでよ。日本一にまでなったのに。」
と言い、そして
「なんで心残りがあんねん。順番間違えただけやん。」と付け加えた。
いかにも岡田節。らしくてちょっと笑った。
「順番」か、それもあるか。
1年目に2位でCS敗退も、2年目にリーグ優勝し日本一を決める―
でも私は今の順番でよかったと思ってる。
最後こそ寂しいものにはなったけれど、日本一の夢を叶えてくれた上に、連覇という夢まで見させてくれたからだ。
この2年間、毎日本当に野球を観るのが楽しかった。
今年は前半戦確かに苦しんだけれど、「勝負は9月」の岡田監督の言葉通りの追い上げが楽しくて、シーズン最後まで熱い日々を過ごした。
メディアを通じて選手への叱咤をよく聞いた。
今日もそう。厳しい言葉が並んだ。いつも以上に解釈が難しい岡田節だったが、あれほど怒られることの多かった森下がちょっと評価されてたようには受け取った。森下、やったな!(笑)
色々と難しい岡田監督だったと思うが、選手たちはよくついていってくれたと思う。
みんなありがとう。
そして今は何よりも岡田監督ありがとう!
岡田野球が大好きでした。
少し休んだらまた岡田節聞かせてください。
あ、ほどほどのやつでお願いします。(笑)
岡田監督、おつかれさまでした。