大山、中野、糸井さーん!

〈9/3 阪神 7-3 巨人(甲子園)〉

勝:岩貞
敗:戸郷

1(遊)中野
2(右)島田
3(中)近本
4(一)マルテ
5(左)ロハス
6(二)糸原
7(三)大山
8(捕)坂本
9(投)西 勇

100勝目前にして勝てない西勇輝に前回同様坂本と組ませ、大きく打線を組み替えて挑んだ一戦。
佐藤輝明をスタメンから外していては佐藤の復活には程遠いという意見も聞かれる。
わかる。佐藤は4打席立って1本打ってくれたらいいという立ち位置だ。
しかし一方、打てなくなったからのスタメン落ちであるのでまだ納得感はある。
このオーダーで誰が一番割を食ったかって、近本だ。
彼は、6試合連続マルチ安打の結果を残していた。3番になった途端に無安打となると、技量の問題ではなく適性の問題だと思うので、近本には気の毒だった。
いつか3番でも活躍してほしいけど、いやそれ今やるか…と。
じゃ3番は誰なのかと言うと糸井ではあかんのかと。

おっと、勝った試合だった。なんで愚痴ってんだ。
「なんで」の理由。→5回まで戸郷にパーフェクトピッチを許していた。西は2失点。
そらもう言うよ。めちゃめちゃ言うよ。ぜんっっっぜん打てへんもん。この直接対決での敗戦が何を意味するのかわかってるもん。(もう負けるつもりでいた)
今日の西は大崩れすることもなく、悪くなかったのにこれじゃあんまりだ。
6回表にも1点を失い、もうここまでだと、そう思った。
この裏の攻撃までは。

6回裏、先頭の7番大山がチーム初となるヒットで出塁した。
次は坂本だったが当然代打。(あんなオーダー最初からなかったんや!)(自暴自棄)
代打出場の糸井は、フルカウントから右中間真っ二つ、一走大山長駆ホームイン!糸井、タイムリー2ベース!!
点差以上に差を感じていたチームに、この1点は大きな大きな反撃への意欲をもたらした。
糸井はヒーロー。お立ち台には上がらなくても、私はそう思う。
そのまま守備にも就いた糸井だったが、7回裏の打席ではネクストバッターズサークルで矢野監督から直々に代打を送られることが告げられると、不満顔どころか闘志だけそのまま残すかのように「わかりました」とだけ言ってベンチへ下がった。
すごい。
私は糸井のままがよかったと思っていたのだけれど、自分のエゴを一切出さずに後を託したあのベテランの姿には、チームスポーツで何が一番大事なのかって教えられた。

その7回裏だ。
この日まだヒットのなかった4番マルテが2ベースで出塁。
ロハスが四球を選んだが地味にこの四球は大きかった。
6番糸原がセンター返し。
これで一死満塁。
何番になっても大山のところにやってくるチャンス。
戸郷に7回を投げ切ってほしいジャイアンツベンチの思惑を、大山は初球で打ち砕いた。
痛烈な当たりは三塁線を抜けていく、同点の2点タイムリーヒットとなった。
そして次が糸井の打席だったのだが、サンズを起用。
原監督も戸郷諦め、高梨へ。
2球続いたボールのあと、サンズは申告敬遠。
高梨は2球投げただけだったが、鍵谷へ。
ピッチャー岩貞の打席で代打原口。
原口はファイルフライに倒れたが、ピッチャーは鍵谷から大江へ。
一走サンズの代走に小野寺が出た。
原監督のマシンガン継投に、めくるめく代打・代走攻勢。
両軍ベンチのホワイトボードがガンガン書き換えられる。タイガースベンチでこれをソツなくこなすのは清水誉マネージャー。

ここで一度整理したい。
状況は、3-3、同点の7回裏。
二死満塁。
打席にはプロ入り初1番に起用された中野。
カウントは3-2フルカウント。
7球目。
「ずっと待ってた」というスライダーだったが、あまりの悪球。
見逃せば、押し出し四球で勝ち越しの1点が入るのだが、中野はそのスライダーに反応した。
肘をたたんで上からバットをかぶせ、思い切り叩いた。
打球はライトポール際、フェンス直撃!
走者全員をホームへ還した中野は3塁ベース上から、右腕を突き上げベンチにガッツポーズ!
ホームで3人の走者と、そしてベンチの連中はそのすぐ後ろまでせまってガッツポーズで応えている。
おまいら出過ぎじゃ(笑)

すごい勝負だった。
終わってみれば、あんなに愚痴ったスタメンも形なく、ただ、8回岩崎、9回セーブのつかない場面だったがスアレスというタイガースの形で締めた。
西だって6回3失点の2戦で連続のクオリティースタートと試合を作り、7回を投げた岩貞も「とにかく勝ちたいという気持ちだけなので、0点で抑えることができて良かったです。」と岩崎のコメントを先に盗用(笑)

ナイスゲーム!
さぁ、忘れないうちに次、行こう!

[今日のマルテ]

7回裏、三走マルテ。
大山の打球が三塁線破ったのを振り返りながら確認して、右手上げながらウキウキでホーム還ってきてたの、めちゃいいやんか…!

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