〈7/8 ヤクルト 5-6 阪神(神宮)〉
勝:馬場
S:スアレス
敗:清水
この3連戦、まるでCSでも戦っているような熱戦だった。
タイガースもスワローズも必死の形相で勝ち星を取りにいった。
優勝争い以前に、もっとこう「あんなやつらに負けてられるか」的な私情たっぷりに。
なんかあったんですかね(笑)
ゲームは、2回にマルテの先制ホームラン、3回に糸原のタイムリーで0-2とし、ガンケルに長いイニングを投げてほしいと祈る展開だったが、4回にそのガンケルが集中打を浴び、一気に3-2と逆転されてしまう。
ただ、ガンケルがありがたいのは、外国人選手にありがちなカリカリして切れてしまうというのがないところ。
この日も踏ん張って6イニングを投げてくれた。
勝ち星は、ガンケルにあげたかった。
馬場、それ…(じっ)
5回以降は両チームとも得点ならず、スワローズにリードされた展開のまま試合は進み、雨だけが強くなっていった。
視界が雨で真っ白になった8回に試合は動いた。
先頭糸原のレフトフライを、青木が落としてしまう。白い雨に照明が重なってしまってあの視界じゃ無理もない。
とにかく、ラッキーだった。
2アウトになったが投げる清水もまた、この雨に苦戦していた。
二死1,3塁。
この状況で梅野に回ってきたというのはどういう巡り合わせだろうか。ゾクゾクした。
打つ予感しかないというのは、梅野自身にあったんじゃないかと思うような確信のスイング、痛烈な三塁線の同点タイムリーヒット。
梅野じゃなかったらこの続きはなかった。
そして7番の大山に。
何番にいようが、大山に回る。
梅野が盗塁を決めた。
二死2,3塁。
スパイクが泥になった赤土をかみ踏みとどまれない。バットからは水が滴り、何度も拭う。
カウントは1-1。
甘くきたストレートを見逃さず、バットを出した。
このときも足を滑らせてしまっているのだけど、上半身で粘って押し込んだ。
打球はライトへ。
雨を切り裂いてどんどん伸びてく!
入れ!入れ!入った!!!
大山の勝ち越し3ランホームラン!
3連戦初戦のホームランでは笑顔は隠したが、珍しく大きなガッツポーズ。
走る間に見える笑顔に、泣かされる。
ベンチでは、糸原や北條が何度も何度も全身でガッツポーズ。まるで優勝。
北川コーチがベンチ最前列で出迎える。
メダルはこちらです!と手招きをしながら。
ヒーローインタビューでは、
「(ホームラン)何本までいきましょうか?」と煽るような問いにも、
「1本1本頑張ります。」
あの興奮のあとにも、また次のために謙虚に。
大山がキャプテンのチームはいいチームだと思う。
どしゃ降りの雨の中、みんなの笑顔で満たされた。
岩崎はドンマイ!
0点に抑えられなくたって負けなかったから!
スアレスありがとう!
[今日のマルテ]
先制ホームランでは、あろうことか金メダルをスルーしてしまう。
みんながメダルメダルって教えてくれて気付いたマルテ、坂本のところまで戻ってめでたくかけてもらう。
一体私たちは何を見せられているのだろうか。(つまり幸せ)