(つづきものです。まだの方はよかったら初回からどうぞ!)
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日付は変わっていた。
「目撃証言の調書に署名をする」
という行為は、もう少し、ゴクリと唾をのむような緊迫感に見舞われるのかと想像していた。
でも実際は、クレジットカードの支払いにサインするのと、何ら変わりなかった。
それよりも帰れることが嬉しかった。
帰れるでーー!
(ノ^^)乂(^^ )ノ
マルガイやマルヒの人たちはどうなったんだろう?
帰れるのかな…
うぁっ…今、書いてて思ったんですけど、私たちより、当然遅いであろうと、今の今まで思ってましたが、まさか、とっくに帰ってた、、、なんてことないですよね!!
(´Д`)
話がそれた…
とにかく帰れるのだ。
このお巡りさんたちに、丁重に送っていただこう。
だけど、問題があった。
2号の家と、私の家は、遠い。
有無を言わせない2号の目力に負けた私は、2号の家に寄って遠回りして帰ることになった。
車…なんで1台やねん…
私たちが乗って帰る「単なる乗用車」は、甲子園署のすぐ近くにあった。お巡りさんのらしい。
お巡りさんは二人一組で行動するのが基本だとかで、運転席と助手席に二人並んだ。
私たちマルモク二人は後部座席で、夜中のおしゃべりを楽しむもよし、寝るもよし…
なんて思っていたら大間違いだった。
「全然道がわからないんですが、わかりますか?」
は!?
(゜∇゜)今なんて!?
道を尋ねて教えてくれるのがお巡りさんだと思ってた。
道路のことなら、なんでも聞きな!って頼もしいのがお巡りさんだと思ってた。
…よく考えたら私は「警察官」という職業の人に、少々幻想を抱きすぎなのかもしれない。
この人らも、人間やもんな…私たち一般市民の安全を守るため、遅くまで働いてくれてるんやもんな…
ごめんよ、メンフラハップ…
とりあえず、高速に乗りましょう、ということで、乗用車は動き出した。
球場のすぐ近くを走るあの高速の下の道。
なにかヘンだ、って思うより先に車は、止まった。
・・・・・
まさかの…
エ ン ス ト wwwww
ナンデヤネーン!!
゛-_-)ノノ ┫:・’.¨
しかし、長かった一日で、本当にお巡りさんらしい‘見せ場’がそこにはあった。
車を速やかに路肩へ寄せ、トランクを開け、一人が走って△の目印を立てに行き、後続の車の交通誘導を始めた。
さすがプロ。
…って、そんなん感心してる場合ちゃう!!
そもそも整備不良やないか!!
えー加減にせぇー!
お巡りさん二人は、ものすごく謝っていた。
そらそうよ。
ようやく帰れると思った矢先に乗ってた車が止まったんや。
それもお巡りさんの車や。
なんで止まってん。
別のお巡りさんが、別の車に乗ってやってきた。
「代走」や…
乗り換えた。
私たちは一睡もすることなく散々、細かい道案内をして、ようやく2号の家に着いた。
うらやましいを通り越してうらめしかった。
2号は、自分の家の外の郵便受けをガチャガチャと開けて、確認していた。
彼女が家に入るのを見届けるまで、このお巡りさんたちは発車しない…
だから2号よ。
は よ 入 れ …
…それからまた、遠い道のりを車は走った。
何時に着いたのか、覚えていない。
蒸し暑い夏の夜、ドロのように眠った。
あぁもう月曜日やん…
(つづく。次は最終回!)