2020年05月03日(日曜日) 18:08 地域・まち

品薄状態が続く 尼崎市の企業がマスク生産

新型コロナウイルスの感染拡大はいつまで続くのか、先が見えない中、マスクの品薄状態が続いています。
この現状を打破しようと尼崎市のものづくり企業がマスクの生産に乗り出しています。

兵庫県尼崎市に本社を置く「ショウワ」。 大型洗浄機のメーカーとして高いシェアを誇ります。

社長の藤村俊秀さんです。 藤村さんは、東日本大震災の際、思うような支援ができなかったという思いから、このたび、世界的に不足しているマスクの製造に乗り出しました。

国の補助金と自己資金を合わせおよそ4500万円でマスクの製造設備や周辺機器を導入。 さらに、衛生環境を整えるため、マスク生産に欠かせないクリーンルームも設置しました。
設備も整いはじめ、本格的に製造を開始する予定でしたがある課題に直面しました。

世界的なマスクの需要拡大に伴う原材料の価格高騰。 特に、医療用マスクに使うフィルターに至っては、2月時点に比べて価格がおよそ60倍にも跳ね上がっているといいます。
その結果、現在のマスクの卸値は、1枚あたり5倍から10倍になっているということです。

なんとか手に入れた材料も仕入れ先ごとに大きさや形が異なるため、何度も機械の調整を行わなければなりません。 生産効率を上げ、6月末には1カ月あたり200万枚の生産を目指しています。

これまでに作られた800枚のマスクは、まずマスク不足が深刻化しているところに届けようと、尼崎市に寄贈されました。

「困っている人を支援したい」。 その思いから異業種への参入に踏み切った藤村さん。

ショウワのマスクは、5月中旬から一般に流通する予定です。

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