養父市の明延坑山では、坑道で熟成させて作る特産品の日本酒の仕込みが行われました。
日本一のスズの鉱山として知られる養父市の明延鉱山で26日、地元の酒造会社山陽盃酒造が坑道内で日本酒を熟成させて作るための蔵入れ式を行い、関係者が出席しました。
明延鉱山の坑道は年間を通して気温が12度ほどに保たれ、日本酒を醸造するのに適した環境とされ、明寿蔵と呼ばれています。
ここで純米吟醸酒「仙櫻」は半年間、純米酒「明延」は1年間じっくりと寝かされ、人気の高い銘酒へと熟成されます。
26日は、半年前と1年前に仕込まれた仙櫻と明延の蔵出し式も行われ、出席者たちは味の違いを確かめる試飲会を楽しみました。
製造した山陽盃酒造は去年11月の火災で酒蔵が消失し、製造が危ぶまれましたが、蔵入れ式を迎えたことで、関係者たちは胸をなでおろしていました。
明延はこれから1年、仙櫻は半年間坑道内で熟成され、養父市内の酒店などで販売されるということです。