「戦災に震災」神戸市東灘区/女性

 

 
あの恐怖の一瞬が、昨日のようにも、
また遙か遠い昔のようにも思い出される。
仮設でのひとり暮らしの夜は、何度も「死」を考えた。

そんな時、

ボランティアの人に励まされて開いたのが「川柳教室」だった。

 

同じ深い傷を負う人々の、温かい絆を覚えた。

仮設の皆さんの愛は、生涯何物にもまさる宝物となった。
振り返れば半世紀前、戦争で家と弟を失った。
これも運命なのか…。
わずかの荷物を持って3度転居した。激しい疲れを感じた。
近くには、まだ雑草に覆われた更地がある。
主の帰りを祈っている、1日も早くと…。