器用かつ大胆

「カラフルやなあ」。
最初はそんな印象。

黄色茶色薄いブルー
「でも、それ、グローブ?」
次にそんな印象。

「え、それ自分で結んだん?」
聞けば、びっくりの印象。

元オリックスバファローズ、近藤一樹投手。

縁あって、色々お話させて頂く機会が多い。
とある日、神戸にファーム取材に行った。ベンチでバッタリ出会って、グラブを見た時のこと。
前記のやりとりがあった。

練習用のグラブとはいえ、紐を全部、自分で結んだのだ。
正確に言えば、結び直した。

元々は違う紐がついていた。
そこで、ちょっと遊び心が生まれた。
「何か違う色にしたいな・・・。水色なんかいいなあ。」
メーカーさんに取り寄せてもらって、自分でやり直した。
「昔からグラブを分解するの好きだったんですよ(笑)」

いやいや・・・。私もグラブを持った経験があるが、
そもそも取り外そうという発想自体が思い浮かばない。
私は不器用だから絶対無理だ。
それをプロ野球選手がする。純粋にすごい。
「2~3メートルくらいの紐ですね。そんなに時間はかからなかったですよ」
手慣れたものだ。

元大阪近鉄バファローズ、近藤一樹投手。
2001年、夏の甲子園の優勝投手。日大三高初優勝の立役者。
大阪近鉄にとって最後のVとなったその年、ドラフト7位で指名された。
もはや、そのドラフトで指名された8選手で現役のNPB選手は彼以外いない。
それどころか、大阪近鉄のユニフォームを着た現役選手そのものが
数少ない(現時点で確定しているのがマリナーズ岩隈、ヤクルト坂口と近藤のみ)

阪急と南海はアナウンサーとして仕事をした経験がない。
でも大阪近鉄はキャンプ取材にも行かせてもらったチーム。
何か、すごく寂しい。
一年でも長く、野球している姿を見たい。
そして、練習グラブが、一層鮮やかになるのを見たい。

「手先と違ってピッチングは大胆ですから(笑)まあ、見ててください!」
東京ヤクルトスワローズ、近藤一樹投手。
自身16年目のシーズンに向けて、活躍のイメージは出来上がっている。

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