避難指示・勧告 どこに逃げる?

九州で大雨が続いています。少しでも早めに避難ができて、皆さんが無事であることを願うばかりです。

兵庫県で言うと、ことしは丹波豪雨5年、兵庫県西・北部豪雨10年、台風23号15年(死者・行方不明者98人)です。15年前の台風23号では、淡路島の私の実家やサンテレビの駐在カメラマンの実家も浸水し、大変な被害にあいました。地震に限らず、大規模の水害が常に発生していてこの日本にいる限り、災害と隣り合わせだなと感じています。

兵庫県で死者・行方不明者が22人(佐用町では20人)に上った兵庫県西・北部豪雨から8月9日で10年を迎えました。この日、佐用町で兵庫県立大学大学院の室﨑益輝減災復興政策研究科長の講演がありました。

室崎さんによると、佐用町では
自宅から避難できずに亡くなった方が1人
車で移動中に被災し亡くなった方が11人
徒歩で避難途中に犠牲になった方が8人(小学生の男児1人が行方不明)

自宅の高いところにとどまっていたら助かった可能性が指摘され、避難が困難な状況では自宅の2階など可能な限り高いところに逃げる垂直避難も選択肢の1つとして挙げられるようになりました。

しかし、室﨑さんは
「垂直避難は必ずしも安全ではない」と指摘します。

例えば、岡山県倉敷市真備町では、堤防が決壊し、2階まで浸水したり家ごと流されたりし垂直避難が通用しませんでした。

室﨑さん
「2階に避難していい人には垂直避難を勧めるんですけど
①水位が5mも来るようなところは2階に避難はだめですよ
②がけのそばに住んでいる人、これは2階に避難はだめですよ
③河川のすぐ横に住んでいる人も流木が突き刺さるからだめですよ


また、避難の判断のポイントは?
①身近な②安全な場所に③早めに避難する
ハザードマップを見て自宅が安全な場所で、マンションの5階など
確実に自宅が安全だと断言できる場合は自宅にとどまることも避難の1つです。

原則は、①身近な②安全な場所に③早めに避難する。
指定避難場所が基本ですが、
自宅から遠い場合は、
家の近くですぐに逃げられる安全な場所を家族や地域のコミュニティーごとで決めておくことが大切です。

もし垂直避難が危険な場所だけど、もう外に逃げるのも難しい場合は、少しでも高い安全な場所へ。そして、がけや川の反対側の部屋に移動して、命を守る最善の方法をとってくださいとしか言えません。原則は、早めの避難です。

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